ちまたで話題のHSP(とても敏感な人)
些細なことに気づいてしまう、気にしてしまう方に当てはまり
正式な名称はハイリ―センシティブパーソンと呼ぶそうで、主に視覚や聴覚などの感覚が敏感で、刺激を受けやすいという特性を生まれつき持っている人のことをいうそうです。
敏感で刺激を受けやすい‥と聞くとピンとしませんが、例えば
感受性がつよい
といわれると、「あぁ、私もそうかも!」っと、当てはまる方も多いのではないでしょうか。
繊細というのは性格によるものではなく、それぞれの感じ方の違いにあるとされています。
「自分にとっては気になることでも、相手は全く何も思わないらしい」
そう不思議に思ったことはありませんか?
自分の感じていることが、相手には伝わらない・理解してもらえない。
それって、けっこう苦しかったりするんですよね^^;
ですが、この感覚の違いは一人ひとりそれぞれにあり、お互いが違いを理解して歩み寄ることが、社会や人間関係で大事なことといえます。
今回、そういった感覚の違いについての理解を深めることができる面白い本をみつけたので、紹介したいと思います^^
2020年に発行された【繊細さんの本】
こちらの本では主に、HSPの特性がどういったものか、その特性からのストレスを減らして、いかに毎日を自分らしく過ごせるか、その対処法など実体験とともに分かりやすく紹介されています。
この本にある、23つの質問から診断する、繊細さんテストでは
【23つの繊細さん診断テスト】
1.環境の微妙な変化によく気づくほうだ
2.他人の気分に左右される
3.痛みにとても敏感である
4.忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる
5.カフェインに敏感に反応する
6.明るい光や、つよい匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
7.豊かな想像力を持ち、空想に耽(ふけ)りやすい
8.騒音に悩まされすい
9.美術や音楽に深く心動かされる
10.とても良心的である
11.すぐにびっくりする(仰天する)
12.短期間にたくさんの事をしなければならない時、混乱してしまう
13.人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかをすぐに気づく
14.一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ
15.ミスをしたり物を忘れたりしないようにいつも気をつける
16.暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
17.あまりにもたくさんのことが自分のまわりで起こっていると、不快になり神経が高ぶる
18.空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起きる
19.生活に変化があると混乱する
20.デリケートな香りや味、音、音楽などを好む
21.動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
22.仕事をするとき、競争させられたり観察されていると緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
23.子供の頃、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた
上記の質問で、12個以上に当てはまる方はHSPの可能性があるとしています。
ただし、当てはまる数が少なくても、そのひとつの度合(感じ方)が極端に強い場合もHSPの可能性があるとしています。
あれこれ全てに敏感でなくても、ひとつのことに
「そんなに気にしなくてもいいんじゃない?」
と周りに言われるくらい気にしてしまう方は、もしからしたら繊細さんかもしれません。
わたし自身、診断テストで当てはまる項目は10個でしたが、内心HSPではないかと感じていて、ほんの一部ですが私のパターンを挙げてみました↓
○ 不揃いなもの、ズレた画像を見ると気持ち悪さを感じる。
○ 悲しい場面、感動する場面を観るとすぐに涙が出る。
○ 暴力や痛みを伴う映像、事故、悲しいニュースなど、そういった過激な情報に心が痛む、しばらく頭から離れない。
○ まわりにイライラ、不機嫌な人が居ると気になってしまう。
思いつくもので、こんなものかな。
繊細さんって、気にするなと言われても気になっちゃうんですよね^^; モヤモヤするというか何というか。
気にしないようにする方が大変なんですけど‥‥。
ってね。
こんなに気になる自分って変なのかな。と思ったこともありましたが、この本を読んで「あ、なるほどな!」と思ったのは
“ 繊細さんは、感じる力が強いということ ”
繊細さんは、人の感情、場の雰囲気、光や音、気温など環境の変化など、自分の外側でおきるものから、自分自身の気持ち、体調、アイディアなど自分の内側でおきるものもよく感じる、と記されています。
そこには、脳の神経システムに違いがあるとされていて、繊細さんは刺激をうけたとき神経の高ぶりに関連する物質ノルエピネフリンや、警戒するときに分泌されるホルモンのコルチゾールも多く出るとされていて、今まで
「神経質な性格だ」
なんて思われがちで、本人にとっては気にしたくなくても気づいてしまう‥
「あぁ、こんな自分イヤだな」
と自己嫌悪してたものが、脳の神経システムによるものだったと知るだけで、少しホッとしませんか^^
だってそれって、“ わたし自身 ”を変えようとしなくていいってことでしょう?
変えよう変えよう、とするから苦しくなるし、変われない自分にガッカリ‥‥。なんてドМにならなくてよくて、あなた自身(本来のあなた)はそのままで、日常生活のやり方を工夫したらいいんです。
それだけで、日常の疲れがグンっと減ります♡
それにはまず自分の特性を知って、自分に合った環境をみつけることが必要です。
まず、繊細さんの感じ方の違いには、脳の神経システムに違いがあるとお伝えしましたが、そこから紐解いていくと、自分が何を通じて反応しているかを知る必要があります。
そもそも“ 感じる ”というのは人間本来備わっている、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚、の五感を通じて脳に届けているので、自分がどのパターンが感じやすいかを思い返してみてください^^
例として、先ほどのわたしの刺激を受けやすいパターンを振り返ると
○ 不揃いなもの、ズレた画像を見ると気持ち悪さを感じる。(視覚)
○ 悲しい場面、感動する場面を観るとすぐに涙が出る。(視覚)
○ 暴力や痛みを伴う映像、事故、悲しいニュースなど、過激な情報に心が痛む。(視覚)
○ まわりに不機嫌な人が居ると気になってしまう。(視覚)
ほぼ、視覚を通じて感じているのがみてわかると思います^^;
そもそも、人間の五感による知覚の割合は、視覚83%、聴覚11%、嗅覚3.5%、触覚1.5%、味覚1%とされ、人間が受けとる情報のうち約8割は視覚からといわれています。
なので、多く方が視覚を通じて感じやすいのではないでしょうか?
なかには聴覚や嗅覚、触覚がすぐれている方もいて、
・洋服など布地があわないと痒くなる・発疹がでる方(触覚)
・小さな音にもすぐ反応してしまう(聴覚)
・大きな音に気分が悪くなる・恐怖を感じてしまう(聴覚)
・人工的な香料が苦手・人混みの匂いに吐き気がする(嗅覚)
という方もいます。
こうやって、自分が五感のどれを通じて反応しているが分かると、その対処法も明確になってきます。
なのでまずは、ご自身が五感のなにを通じて感じやすいのか思い返してみてください^^
※少しのことでも気づいてしまうもの、ストレスに感じてしまうパターンを箇条書きでいいので、思いつくだけ用紙にかいてみると、わかりやすいですよ♪
ご自身が、五感(視覚、触覚、嗅覚、聴覚、味覚)のなにを通じて刺激をキャッチしているかを知った後にすることが
気づいて神経がすり減ってしまう前に、気づかないように対策をする!という工夫です。
ここでは、「繊細さんの本」から抜粋したものと、個人的なおすすめ方法を付けくわえてご紹介。
日常生活でのストレス予防として活用できます^^
視覚(目でみて感じる人)
・サングラスをする(本から抜粋)
・伊達メガネをする(本から抜粋)
・視界を防ぐため人混みでは帽子をかぶる。つばのあるものだとなお良し(PONO流)
・ケータイ(SNS)を見る機会を減らす(PONO流)
・刺激の強い光や映像ではなく、太陽や植物など自然溢れるものに身をおく(PONO流)
聴覚(音を聞いて感じる人)
・心地良い音楽を流す(本から抜粋)
・耳栓をする(本から抜粋)
・水の流れる音、海の音、風や木のそよぐ音など、自然の音を感じる環境に身を置く※住居など(PONO流)
・寝室に家電製品をおかない(PONO流)
・寝室はできるだけ一人部屋(PONO流)
触覚(肌に触れて感じる人)
・肌の露出を減らす(本から抜粋)
※外部からの刺激を、服が守ってくれます
・心地よい素材で肌を覆う(本から抜粋)
・明るい色の服やお守りを身につける(本から抜粋)
※苦手な場所や相手に会う時は、外からのネガティブな感じを跳ね返すよう、オレンジや赤など明るい色の装飾や、力のあるパワーストーンなどを身にまとうと良いとされています
・刺激のつよい化粧品やスキンケアを避ける(PONO流)
嗅覚(鼻からの匂いで感じる人)
・マスクをする(本から抜粋)
・好きな香りのハンドクリーム、ヘアワックスをつける(本から抜粋)
・アロマペンダントをつける(本から抜粋)
・落ち着く香りのところへ行く(本から抜粋)
・人工的な香料を避ける(PONO流)
味覚(口にした味で感じる人)
・刺激の強い食べ物を避ける(本から抜粋)
・添加物の多いものを避ける(PONO流)
いかがでしょうか^^
いくつかご紹介しましたが、活用できそうなものはありましたか?
細かくいえば、人それぞれ感じ方の強弱や環境によっても対策方法が変わるので、上記はあくまで参考程度に考えると良いですね^^
個人的な意見としては、感覚の鋭い「繊細さん」は、細かなところに気づいてしまう分、意識が外に向きやすいと感じてます。
自分に合わない環境や、必要以上の情報をキャッチしてしまうと、本来良い部分である感性が、逆にストレスになる傾向にあります。
あまりにも情報量が多すぎると、自分の気持ちも感じにくくなったり‥‥。
ストレスフリーな心身には、選択肢を減らすことも大切です。
せっかく生まれ持ったあなただけの感覚を活かすために、自分に合ったリラックスできる環境をみつける。
それは魔法でもスピリチュアルでもない、行動することで必ず出来ることなんですよ^^
ご紹介した「繊細さんの本」からは、今まで不思議だった互いの感覚の違いについて知ることができ、とても参考になりました。
教育のなかでも、長所を伸ばすことが大事!と言われていますが、こういった感性も長所だと捉えて、変えるのではなく“ 活かす ”ことが、成長の“ 変化 ”に繋がるのではないでしょうか。
もし、
「私って、気にしすぎ?」
と不安に思った時、社会生活に疲れちゃった時。手に取ってみてほしい一冊です^^
感覚の違いについては、コミニュケーションの中で互いに知る必要があると思うので、自分のためにも相手のためにも、ぜひ理解を深めてもらえたらと思います。
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※2022年9月現在、「繊細さんの本」を手にいれたい方は、書店またはネット販売をご検索ください。